2018年7月11日水曜日

オリーブオイル ~本物の選び方【イタリア産 地域別ガイド】



出典:pixabay:オリーブ畑


今回はオリーブオイルのなかの

エキストラヴァージン オリーブオイルイタリア産

について


イタリア産の

エキストラバージンオリーブオイル
といっても
地域によって
個性があるのを
ご存知ですか?


出典:pixabay:オリーブオイル


イタリア半島は

日本とおなじく長いので
オリーブの品種や
気候によって
オリーブオイルの
特徴がずいぶんかわります。

そして



どうやって本物

エキストラバージンオリーブオイルを
見わけるのかも
見ていきましょう。



もくじ



1.イタリア産エクストラバージンオリーブオイルとは。



2.イタリア産エクストラバージンオリーブオイルを

地域別にみた特徴。


2.1.サルデーニャ島

2.2.ヴェネト、ロンバルディア、トレント
2.3.カンパーニャ
2.4.カラブリア
2.5.マルケ
2.6.リグリア
2.7.アブルッオ
2.8.エミリア ロマーニャ
2.9.プーリア
2.10.バシリカータ
2.11.シチリア島
2.12.フリウリ ヴェネツィアジュリア
2.13.ロンバルディア州ベルガモ
2.14.モリーゼ
2.15.トスカーナ
2.16.ウンブリア
2.17.ラツィオ



3.本物の見分け方。




4.注意点




5.まとめ





1.オリーブオイルとは。 イタリア産エクストラバージンオリーブオイルとは。

出典:PxHere



オリーブオイルとは

10月半ばから12月終わりまでの時期(例外あり)に

熟したオリーブの果実を収穫し
絞った汁から生産されるものです。

オリーブの果実の収穫は

オリーブの木の枝を
揺さぶって熟した果実を
落として収穫します。

落とされた果実は

地面に直接
接しないように
木の下に広げられた
網状の敷物によって集められます。

収穫されたオリーブの実は

発酵してしまわないうち(24~48時間内)に
オイルの生産過程を始めます。




オリーブオイルの規定

ヨーロッパ連合の
136/66CEE,CE2568/91,CE1989/03により
オリーブの実をしぼることによって
生産された商品に関する規定が定められています。


出典:PxHere:オリーブの果実

日本で販売されるオリーブオイルの主な種類


●エクストラバージンオリーブオイル (olio extravergine di oliva)

オリーブの実を搾って得たもの。
作業工程の温度は27℃以下と定められています。
酸度(遊離脂肪酸の割合)が0.8%を超えないもの。



●オリーブオイル (olio di oliva) 
日本ではピュアオリーブオイルという名前で呼ばれることがある。

精製オリーブオイルにバージンオリーブオイルが
加えられたもの。
酸度が1%を超えないもの。



エクストラバージンオリーブオイル (EVO)


●エクストラバージンオリーブオイルの品質基準


収穫したオリーブの果実の
一番搾りからのみ得られるオイル。


収穫の際、オリーブの果実は
直接地面に接してはならないので、
必然的に手作業にての収穫となる。


収穫されたオリーブの果実は洗浄され、
葉からより分けられる。


この果実を化学物質などを加えることなく
27℃以下の環境で
搾ることにより得られたオイル。


オイルの酸度は0.8%を超えないもの。
品質の目安として
酸性の割合が低いほど
高い品質のオイルとされます。



用途と成分

用途
食用、コスメ用、木の家具や
スティール製品を磨くのに
ワックス代わりに使われる。

成分
99%脂質

オレイン酸55~83%、

パルチミン酸7.5~20%、
リノール酸3.5~21%と
IOC(国際オリーブオイル協会)の規格で
脂肪酸組成の割合が定められています。

ビタミンA、E、K
ベータカロチン。





2.イタリア産クストラバージンオリーブオイルを

地域別にみた特徴。

出典:maxpixel



2.1.サルデーニャ島


サルデーニャDOP 

島全体の地域がDOPに指定されています。
栽培されているオリーブの種類は

土着の品種
ボサーナ、カリアシーナ、チプレッシーノ 、コルシカーナ、セミダーナ、ネラ ディ オリエナ、ピッツェカローガ、セミダーナ、トンダ ディ カリアリ、ネラ ディ ゴンノス。


生産量は限られていますが
近年、高品質なエクストラバージンオリーブオイルが
生産されています。


色は熟成度により

緑から黄色と変わってきます。


オリーブの果実の香り味わいに加え, 

フルーティーな
りんごやトマト、香味野菜 の香りが
感じられるオイル。

ほんの数滴を味わうだけで

あなたはもう
サルデーニャ島にいる錯覚をおこします。😍

余談ですが、

サルデーニャ島でのオリーブオイルの歴史は古く、
紀元前7-8世紀にさかのぼるといわれます。


スペイン統治下でオイル生産技術や品種が

もたらされたそうです。

島であることから

他の地域と隔離され
島内での独自のオイル生産が
続けられてきました。




250ml

有機栽培。北西部の港町。
さわやかな草の香りで上品な風味。
サラダや脂身の少ない肉料理などに
あいます。



500ml

香味野菜の香り。
繊細な味わいで
野菜などの
デリケートな味の
料理に合います。


2.2.ヴェネト、ロンバルディア、トレント




ガルダDOP


美味しいオリーブオイルは

イタリア南部でしか生産できないという
神話のようなものをエイっと覆します。💪

実際、イタリア北部に

位置していますが、
ガルダDOPのエキストラヴァージンオリーブオイルは
古代からずっと生産されてきました。

ローマ時代の搾油所跡や青銅器時代のオリーブ製造の道具が

見つかっているほどの歴史があります。

現在、ガルダDOPの組合は

ガルダ湖を取り囲む
ロンバルディア、ヴェネト、トレンティーノの
各州にまたがっています。



そのため
産地の地理表示がガルダDOPのあとに
付け加えられます。



オリーブの種は
カサリヴァ(土着種)、
フラントイオ、レッチーノ、ペンドリーノ、ミニオル、ガルニャ、グリニャ―ノ。



それもこれもガルダ湖と周りの山々から
作り出されるオリーブ栽培に
ぴったりの地中海気候によるものです。

デリケートな味で素材の味を損なうことなく

コクを与えます。
淡水魚や野菜に合うとされます。




500ml


TURRIはガルダ湖畔
ヴェローナ県のカヴァイオン村に
あるオリーブオイル生産所です。

義理の母がこの村の出身だったので

このエキストラヴァージンオリーブオイルを
よく使います。


義理の母の実家でもオリーブや葡萄を栽培していて、

毎年収穫に親戚が駆り出されます。

小さな生産所なので日本でも購入できるなんて

思ってもいませんでした。



500ml

ガルダDOPトレンティーノ
ガルダ湖の一番北側の地域。
希少なオイル。

緑がかった黄色。
草やアーモンドの香りにくわえて、
リンゴの香りも感じられる。
ほのかな辛み苦みを感じる
繊細でバランスのとれた味わい。

野菜料理、魚料理によく合う。


ヴェネトDOP

ヴェローナ、ヴィチェンツァ、パドヴァ、トレヴィ―ゾ各県。

DOPの後にそれぞれ3つの
産地の地理表示が付け加えられる。

ヴァルポリチエッラ
エウガネイ エ ベリチ
デル グラッパ

香り豊かで若干苦みがあり
生のまま使うのに適しています。





500ml


ヴェローナ近郊ネセンテ。
ミラノのペックでも売られているお墨付き。
豊かな香りとデリケートな味わいで
パスタや野菜、サラダに合う。
バゲットやブルスケッタに
たらっと垂らして食べてみると
このオイルのおいしさをよく感じられる。






出典:pixabay:ブルスケッタ



2.3.カンパーニャ 






イタリアで

オリーブ栽培に最も適した
気候の地域とされている。


イルピニアーコリーネ デルフィタDOP

アヴェッリーノ県。

品種
ラヴェーチェ

色味は濃い麦わら色から緑色。
フルーティーな味で、トマトと草の香りがはっきりと
感じられる。苦み辛みも感じられる。

肉料理からブルスケッタや野菜サラダまで
幅広く合わせられる。


ペ二ンソラ ソレンティ―ナDOP 

ナポリ県

品種

オリアローラ、ミヌッチョラ

濃い緑っぽい麦わら色。


オリーブの果実の香りのほか、

香草ローズマリー、ミントの香りが感じられる。

味は甘みがありマイルド。

微妙に辛み苦みがある。
後味はアーモンドのさわやかさが残る。

この地方のレモンを使った

デザートやサラダによく合う。




コリーネ サレル二タ―ネDOP

サレルノ県。

品種
ロトンデッラ、フラントイオ、カルぺッレーゼ、ノストラーレが主体。
その他オリアローラ、レッチーノも使われる。


濃いめの緑色から麦わら色。

香りは強め。
フルーティーな味わいで
若干、辛味や苦みが感じられる。



チレントDOP

サレルノ県チレント国立公園地域。

品種

ピッショターナ、ロトンデッラ、オリアローラ、フラントイオ、サレッラ、レッチーノ。

濃い緑から麦わら色。


しっかりとした

フルーティーな香りと味で
弱い辛みと苦みが感じられる。



この地域では紀元前6世紀の

オリーブ畑の遺跡が発見されています。


ちなみに「地中海式ダイエット」で有名な

アメリカ人 キース博士は
この地域の食生活に影響を受けました。



テレ アウルンケDOP

カゼルタ県。

品種
土着品種のセッサーナ、コルニオーナ、イトラーナ、トナチェッラ。

麦わら色から濃い緑色。

やや強い味わい。辛み苦みがあり、
アーモンドの甘い香りが感じられる。





250ml

有機栽培。
黄金がかった緑色。
若草、青りんご、アーティチョーク、トマトの風味に
加え、後味に辛味苦みが感じられる。
サラダ、カルパッチョ、魚介や肉のグリル、
野菜料理、豆のスープに合う。



2.4.カラブリア





カラブリア産のオリーブオイルは
あまり重要視されたり、
話題になったりしてきませんでしたが、
実は歴史のあるオリーブオイルの産地です。 

生産量ではイタリアで2位です。

ただし
エキストラヴァージンオリーブに関しては
この地域の生産量のわずか
40%にとどまります。

森に生育する大木のオリーブの木からの収穫は
手作業では高さがありすぎて
困難であること。

そして
収穫時期が習慣的に
遅く、果実が熟しすぎることが
理由に挙げられます。


アルト クロトネーゼDOP

クロトーネ県。

品種
カロレア、(DOPであるためにはこの品種が栽培面積の70%以上であること。)
ペンヌラーレ、ボルゲーゼ、レッチーノ、トンダ ディ ストランゴリ、ロッサネーゼ。

麦わら色から明るい緑色。

デリケートなオリーブ自体の香りで上品な味わい。
煮込み肉や魚料理、ブルスケッタに合う。




ブルツィオDOP

コセンツァ県

詳しい産地の地理表示がDOPの後に付け加えられる。
それぞれで味の特徴が変わってきます。

詳細地域


ファッシャ プレポッリ二カ


品種

トンディーナ50%以上、カロレア30%以下グロッサ ディ カッサーノ20%以下。

黄色味を帯びた緑色。


香り味わいとともに中程度ど強さでフルーティー



ヴァッレ クラ―ティ

品種

カロレア50%以上、トンディーナ30%以下、ロッサネーゼ20%以下。

緑から黄色。


香り、味わいともに強めのフルーティー。




コリーネ ジョ二ケ プラシラーネ


品種

ロッサネーゼ70%以上。

緑がかった黄金色。


デリケートな香りの中に

甘いアーモンドを感じさせる
フルーティーな味わい。



シバルテェーデ


品種

グロッサ ディ カッサーノ70%以上、トンディーナ30%以下。

かすかに緑色をおびた黄色。


香りはやさしく味はフルーティー。

茹で野菜、サラダ、焼き魚に合う。

ラメティアDOP

カタンザーロ県。

品種
カロレア90%以上。
果実の収穫が熟成から1月15日までの期間に行われる。

緑から麦わら色。

軽い香りで味もデリケート。
バランスのとれた味で色々な料理に合う。



500ml

有機栽培。
透き通った黄金色。
収穫したばかりのフレッシュなオリーブの香り。
かるいフルーティーな味わいで甘みが感じられる。
野菜サラダのドレッシングとして使うのに良い。




2.5.マルケ



カルトチェトDOP

ペーザロ ウルビーノ県

DOPであるためには
栽培面積の70%以上が
レッチーノ、フラントイオ、ラッジオーラを占めていること。

若いオイルの色は緑から黄金がかった緑色ですが、
オイルが成熟すると色が緑がかった黄色に変わります。

オリーブと草の香り味はフルーティーではあるが、
辛みと苦みがある。

様々な料理によく合います。


エキストラヴァージンオリーブオイルのDOPでは
ありませんが、

絶滅危機のオリーブ種 
アスコラネ ピチェノDOP

この種は

オリーブの実の中に肉づめをして揚げた
料理で有名です。


オリーヴェ アッラスコラーナ


同じオリーブの木から収穫される果実から

オイルが生産されます。

9月にはまず、

料理に使うオリーブの果実を収穫し、
その後
10月からオイル生産用のオリーブの実を
収穫します。

特徴は

デリカートでフルーティー、
トマトとアーティチョーク
そしてアーモンドが感じられる味わい。



750ml


収穫から圧搾まで4時間で行うことからつけられた
名前クワトロオーレ。
緑がかった黄色。

フレッシュなオリーブの果実の香り。
コクと甘みがあり、
後味にアーモンドとアーティチョークの苦みが感じられる。
サラダや野菜料理だけでなく
ひろく様々な料理に使える。




500ml


アーモンドや青りんごの香りの
フルーティーな味わい。
アスコラナ種をつかった
少量生産の希少なオイル。




2.6.リグリア



リヴィエラ リグレDOP

リグリア

品種
タッジャスカ、ラヴァンニーナ、ラッツォーラ。
果実の収穫は1月30日まで可能。

黄色から緑がかった黄色。


熟した果実の香りが感じられ、

甘みがある。

リヴィエラ ディレ ヴァンテには

甘みに加え辛み苦みも少し感じられます。

野菜料理、カルパッチョなどの

デリケートな料理に合います。



リグリア産のオイルの特徴は
酸度の低さです。

これはエキストラヴァージンオリーブオイルの

品質の高さの目安にもなります。

油ですが油っこく感じず

サラサラしていているように
感じられるのが特徴です。




1000ml

ジェノバにて1907年創業。
フレッシュな草の香り。
デリケートでバランスのとれた味わいで
幅広く使える。




750ml

現在でも石臼を使っている
食通やシェフ達のあいだで
人気のオイル。
パスタ、リゾットの仕上げ。
サラダ、マリネ、パンに。



2.7.アブルッオ


 

アプルティーノ ペスカレーゼDOP

ペスカーラ県からグランサッソ、マイエッラとアドリア海に及ぶ

品種
ドリッタ、レッチーノ、トッコラーナ。
実の収穫は毎年10月1日から12月10日までと定められています。

緑から黄色まで色々な色を見せます。

フルーティーな香りと味わい。

エキストラヴァージンオリーブオイルは
主に生で使いますが、
このオイルは揚げ物や、ソースを作るのにも使われます。


プレトゥツイアーノ デッレ コリーネ テラマーネDOP

テーラモ県の丘陵地帯。

品種

レッチーノ、フラントイオ、ディリッタ。

黄から緑色。


強めなフルーティーな香りと味わい。

かすかに辛み苦みを感じる。

肉料理にかけるのにぴったり。



コリーネ テアティーネDOP

キェーテ県。

品種
ジェンティーレ ディ キェーティ、レッチーノ。
DOPのほかに詳しい産地の地理表示が加えられます。

フレンタノ


品種

ジェンティーレ ディ キェーテ60%以上。

黄金がかった緑から黄色。


フルーティーな香りと味わいの中に草の香りがする。

かすかな辛みと苦みがある。

ヴァステーゼ


品種
ジェンティーレ ディ キェ―ティ40%以下。レッチーノ30%以上。
モライオーロ、ネッビオーロ各10%以上。

緑から黄色。


フルーティーな香りと味わい。

かすかな葉の香りと苦みがある。
味の濃い料理にかけるのに向いている。




500ml

有機栽培。
アドリア海の海岸でマルケ州に近い地域。
樹齢80から200年の1200本のオリーブの木を
栽培しオイルを生産。
輝くような黄金色。清々しく豊かな香り。
トロリとしながらしつこくない。


2.8.エミリア ロマーニャ


ブリシゲッラDOP

ラヴェンナ、フォルリチェゼーナ県。

品種

ノストラーナ ディ ブリジゲッラ

黄金がかったエメラルドグリーン色。


草の香りが強く感じられるが

あじはフルーティーで若干辛味苦みもある。


ブリシゲッラの フラントイオ ソチアーレにより

最近になり、市場に出回りはじめた。

以前は現地で消費されていて

市場にあまり出回っていなかった。


コリーネ ディ ロマーニャDOP

リミニ、フォルリチェゼーナ県。

品種

コッレジョーロ、レッチーノ。

緑から黄金色。


オリーブの果実の香りが強く、

かすかに草の香りも感じられる。

フルーティーな味わいだが、

辛みと苦みも若干かんじられる。
味の濃い料理にかけるのに向いています。

少量生産で
ほとんどが地元で消費される。



出典:pixabay:パスタにたらりと


2.9.プーリア


オリーブオイル生産地といえば

まず思い浮かぶのが
プーリア。

イタリア第1位の生産地。




ダウノDOP

フォッジャ県。
4つの詳細地域に分けられます。


アルトタべリエーレ

品種
べランツァーナ、プロヴェンツアーレ。

しっかりとした味の料理とよく合う。



バッソ タヴォリエーレ

品種
コラティーナ

炭焼き肉にあいます。



ガルガノ

品種
ガルが二カ

デリケートな料理に合う。



スブアッペンニーノ

品種
オリアローラ、コラティーナ、ロトンディッラ

お菓子作りや揚げ物に合う。





テラ ディ バーリDOP

バーリ県。
カステル デル モンテ
ビトント
ムルジア ディ トゥルッリ エ デッレ クロッテ


品種

コラティーナ、チーマ ディ ビトント、オリアローラ バレーゼ、チーマ ディ モーラ

味わいはフルーティで苦み辛みがあります。


生のまま、野菜やブルスケッタにかけて食べたり、

プーリアの魚料理に合わせられます。

テラ ドトラントDOP

ターラント、ブリンディジ県。

品種

チェッリーナ ディ ナルド、オリアローラ。

緑色から緑がかった黄色。


フルーティーな香りと味わいで

草の香りが感じられる。
少し辛味と苦みがあります。

パスタ、茹で野菜、豆料理、肉や魚料理と

幅広く合わせられます。


コリーナ ディ ブリンディジDOP

ブリンディジ県北部。

品種

オリアローラ70%以上。

緑から黄色。


香りは中程度にフルーティー。

若干辛味と苦みが感じられる。

野菜、肉、魚料理に幅広く合わせられますが、

この地域では
デザートを作るのにも使われます。




テレ タレンティーネDOP

ターラント県。

品種

フラントイオ、コラティーナ、レッチーノ、オリアローラ。

黄から緑色。


なめらかでフルーティーな香りと味わい。少し辛味がある。


野菜のソースと食べるパスタ、

肉、魚料理に合う。


500ml

石臼を使っている。

プーリアのみで栽培されている
品種ペランツァーナ。
緑色。
豊かな香りでフレッシュな味わい。
パリの高級レストランで使われ、
グルメたちに称賛されている
貴重なオイルです。










220g

収穫したてのオリーブのフレッシュな香り。
デリケートな味わいで
アーティチョークやアーモンドを感じさせる
フルーティーな味。

サラダ、野菜料理、魚料理に適している。






250ml

フルーティーな味わいで
かすかに苦み辛みのある
バランスのよい味わい。

野菜、魚、肉料理何にでも
よく合わせられる。

生でも調理に使って加熱しても
味を損ねない。






2.10.バシリカータ



ヴルトゥレDOP

ポテンツァ

品種

オリアローラ デル ヴルトゥッレ

緑をおびた琥珀色。


完熟したオリーブの果実の甘い味わいのなかに

辛味と苦みが感じられる。
南イタリアの郷土料理そら豆のスープや、パスタに合います。

生産者たちで作った唯一の組合

フラントイアー二 デル ヴルトゥレ
から
Olio Vu'という名で市場に出ています。



2.11.シチリア島


イタリアでの生産量 第3位


シチリア島といっても

島の地域によって特徴のかなり違う
オイルを生産しています。


エトナDOP

エトナ火山南麓。

品種

ノチェラーラ エトナ(土着種)

デリケートでマイルド。

フルーティーな香りで癖が少ないオイル。





ヴァッリ トラパネージDOP

トラパ二県。

品種

ノチェラーラ デル ベリチェ、チェラスオラ、(単体か混合で80%以上。)
ビアンコリッラ

黄金をおびた緑色味のオイル。


すっきりしたさわやかなフルーティーな

オリーブの果実の味。
辛みと苦みがはっきりと感じられる。

チェラスオラ種は

青りんごの風味が感じられる
といわれ豆料理によく使われます。





モンテ イブレイDOP


シラク―サ、ラグーサ、カターニャ県にまたがる高原。


マイルドなオリーブの青さを感じる風味。

微かに辛みとほろ苦さを後味で感じる。



ヴァル デモ―ネDOP

メッシーナ県。

品種

サンタガデェーゼ、オリアローラ メッシネーゼ、ミヌータ。
単体もしくは混合で70%以上。

透き通るような黄から黄金色のかかった緑色。


フレッシュなオリーブの果実や

香草や花の香りがあり、

オリーブのさわやかな味わいに

アーモンド、フルーツ、トマト、アーティチョークの
後味がのこる
フルーティーな味わい




ヴァッレ デル ベリチェDOP

トラパ二県。

品種。

ノチェラーラ デル ベ―リチェ

緑から黄色。


さわやかなオリーブの果実の香りが強い。


強めのフルーティーな味で

苦みがはっきりと感じられ、
辛みは個々のオイルによって、
強め軽めの差があります。



ヴァレ ディ マザーラDOP

パレルモ、アグリジェント県。

品種

ビアンコリッラ、ノチェラーラ デル ベ―リチェ、チェラスオーラ。
単体もしくは混合90%以上。

緑がかった濃い黄金色。


フルーティーな香りに

アーモンドの香りが少し感じられる。

なめらかで甘い味わい。

とてもデリケート。

豆のスープ、焼き魚、サラダによく合います。





500ml

シチリア南東部ラグーザ。

土着種トンダ イブレアのみを使ったオイル。

緑がかった黄金色。


トマト、ハーブ、ミルト(ギンバイカでつくるリキュール)が

感じられるフルーティーな味わい。
冷たい料理にかけて食べるのにあう。
サラダ、冷たいパスタ、
冷たい魚や肉料理。




500ml

パレルモ。
有機栽培。
黄金色に光る明るい緑色。

辛みがあり、
青いトマト、アーモンドの味が感じられる。
野菜料理や肉料理に合う。



500ml

トンダ イブレア種。
明るく輝く緑色。
バランスのとれた
フルーティーな味わい。
濃厚な青りんごと
草の香りが感じられる。

サラダ、野菜料理、スープ、焼き魚にかけてどうぞ。


2.12.フリウリ ヴェネツィアジュリア



テルジェステDOP

トリエステ県。

品種

ペリカ、ビアンケーラ(20%以上) カルボーナ、レッチーノ、レッチオ デル コルノ、フラントイオ、マウリーノ、ペンドリーノ(単体もしくは混合で80%以下)


黄金がかった緑色。


辛みをはっきり感じる

フルーティーな味わい。
デリケートな味。



2.13.ロンバルディア


ラーギ ロンバルディDOP

ロンバルディア州。

DOPの後に詳細地域が付けられる。


ブレシャ、ベルガモ産

セビーノ

コモ、レッコ産

ラリオ

品種

レッチーノ、フラントイオ、カサリヴァ。

緑から黄色。


フルーティな強めな香り。

味わいもとてもフルーティ。
デリケートな味で
魚料理や前菜によく合います。




2.14.モリーゼ



モリーゼDOP

モリーゼ州。

品種

アウリーナ、ジェンティーレ ディ ラリーノ、オリーヴァ ネラ ディ コッロトルト、レッチーノ。

黄色から緑色。


フルーティーな味わいと香り。

デリケートな辛み苦みを感じる。

パスタ、豆料理に合う。




250ml

有機栽培。
薄い緑に輝く黄金色。
デリケートな香り。

繊細でマイルドな味なので、
フレッシュチーズや魚料理、
野菜、豆料理、グリルした
肉料理にもよく合う。



2.15.トスカーナ



キャンティ クラシコDOP

シエナ、フィレンツェ県。

品種

レッチーノ、フラントイオ、コッレジョーロ、モライオーロ。

濃い緑から黄金がかった緑色。


完熟したオリーブの果実の香りがあり、

フルーティーな味わいで
ピリッとした辛味と
後味に苦みが残ります。

郷土料理のリボッリータ、パンツァネッラ、

グリルやスープにもとてもよく合います。




ルッカDOP

ルッカ県。

品種

フラントイオ90%以下。レッチーノ30%以下。その他の品種15%以下。

緑がかった濃い黄色。


オリーブの果実の香り。

まろやかな味わい。

サラダやブルスケッタによく合う。







テレ ディ シエナDOP

シエナ県。

品種

フラントイオ、コッレジョーロ、レッチーノ、モライオーロ(2種以上を85%以上)

黄金がかった緑色から時間の経過とともに

緑がかった黄金色に変化する。

フルーティーな味わいと香りでしっかりとした

辛みがある。

野菜や豆のトスカーナ郷土料理のほかに、

肉や魚料理にコクをあたえるのにもぴったりです。



セッジャ―ノDOP

グロッセート県。

品種

オリヴァストラ セッジャーノ。

黄金がかった緑色。


さわやか香り。

すっきりとして苦み辛みが
うまく折り合っている味わい。

パスタ、サラダ、魚料理によく合う。




500ml

キャンティ。

付け合わせ、ロースト、グリルの料理に合う。




250ml

シエナ。
フルーティで繊細な味と香り。
辛みも感じられる。

肉、魚介のグリルに。
野菜やパスタにも合う。




[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]
フレスコバルディ・ラウデミオ EX.V オリーブオイル
価格:4860円(税込、送料別) (2018/7/8時点)

500ml

フィレンツェ。

有機栽培。

濃い緑色。

ここちよい辛みがあり、
フルーティな味わいに
後味としてアーティチョークと
刈られたばかりの草の味わい。

トスカーナ郷土料理、豆のスープ、ステーキ、
グリルした野菜によく合う。


2.16.ウンブリア

ウンブリアDOP

ウンブリア州全体。

品種

レッチーノ、フラントイオ、モライオーロ、サン フェリーチェ、ライヨ、ドルチェ アゴーチャ。

DOPの後に産地表示が加えられる。


コッリ アシジ スポレート、

コッリ マルター二、
コッリ アメリーニ、
コッリ デル トラジメーノ、
コッリ オリヴィエター二


いづれも

はっきりとした味わいで
シンプルな料理によく合います。

コッリ アシジ スポレート、コッリ マルター二は

ほかのオイルより辛味苦みが強めです。






250ml

黄金に輝く緑色。



バランスのとれた苦みが特徴。

しっかりとした香りと味わい。
香りにはグリーン アーモンド、ルッコラが感じられる。
生魚、生野菜、サラダに合う。








500ml

鮮明な緑色。

フレッシュな香りで
フルーティーでデリケート。

前菜、パスタ、魚介類、サラダ、
茹で肉料理、グリル肉に合う。





[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

750ml

少量生産で品質を重視。

はっきりとした香りと味わい。
強い味わいと同時にデリケートさを感じる。
ウンブリアの郷土料理には欠かせない味。
生のまま使うのをおすすめ。




2.17.ラツィオ



カニーノDOP

ヴィテルボ県

品種

カニネーゼ、レッチーノ、ペンドリーノ、マウリーノ、フラントイオの混合。

黄金をおびたエメラルドグリーン色。


フレッシュなオリーブの果実の香り。

しっかりとした味わいで辛味苦みも感じられる。

スープやブルスケッタによく合います。





コリーネ ポンティ―ネDOP

タティーナ県。

品種

イトラーナ、フラントイオ、レッチーノ。

濃い緑から黄金がかった黄色。


個性的なグリーントマトの香りと

オリーブのさわやかな果実と草
が感じられるフルーティーな香り。

辛味苦みがあり、

後味に甘いアーモンドが感じられる。




サビーナDOP

エーティー、ローマ県。

品種

カルボンチエッラ、レッチーノ、ライア、ペンドリーノ、モライオーロ、オリヴァストローネ、サルヴィアーナ、オリヴァート、ロショーラ。

黄金色。


フルーティーな香り。

甘みがあり、トロっとしている。

ブルスケッタ、カルパッチョには生で。

揚げ物にも使われます。




トゥーシャDOP

ヴィテルボ県

品種

フラントイオ、レッチーノ、カ二ナネーゼ。

黄金色をおびたエメラルドグリーン色。


オリーブの果実のフレッシュな香り。

辛味苦みが後味にバランスよく残る
フルーティーな味わい。

デリケートな味で

様々な料理によくあいます。




500ml

ラツィオ州 ソン二ーノ

フレッシュなオリーブの果実の香りに
草、アーティチョーク、トマトとアーモンドの香りが感じられる。


バランスのとれた味わいの最後に辛味を感じられる。
生のまま、サラダ、生の魚介類、マリネなどに。






3.本物の見分け方。


イタリアでは2009年に

エキストラヴァージンオリーブオイルの
証明書(CDI CEVO)が作られました。

この証明書は

製品に関する
収穫から店頭に並ぶまでの
全ての行程が記されています。

イタリアの農林水産省のもとに

行われているプロジェクトで、

エキストラヴァージンオリーブオイル(EVO)

について

生産地全ての地域を整理し、

そこで生産されたものであるのかを
追跡可能にすることを目的にしています。




購入する場合にの注意


どこで製造されたのかを

確認することが重要です。

どの地域で生産されたものが

より品質の高いオリーブオイルだ
ということはありませんが、

やはり、


生産地ごとに

オリーブ栽培の技術、収穫、生産、貯蔵
という視点から
品質をチェックできます。

つまり、


よーくラベルを確認して、

生産地がイタリアとしか
書いていない場合は

もちろん

エキストラヴァージンオリーブオイル
DOPではないですね。

成分表、酸度も記されているものが

安心です。

イタリア国内でも

生産地がイタリアとしか
記されていないオイルは
ありますが、

それで

エキストラヴァージンオリーブオイルと
商品名に書いてあっても

私なら

そのオイルよりも
生産地がきちんと示されている
ものを選びます。


大変な労力を使ってつくりあげた

エキストラヴァージンオリーブオイルに
誇りをもって生産地や生産者の詳細
示さないはずはないと思います。


確実に

質の良い自分の好みで用途に合った
エキストラヴァージンオリーブオイルを
購入するのに
有効なのは

やはり


生産者を知り、

信用できるお気に入りの生産者を
見つけることでしょう。

たくさんの生産者は

現在
インターネットをつかって
情報を発信しています。

信用が第一ですが


何年か前に起こった

オリーブオイルの
スキャンダルに

正直に頑張ている

生産者達が
風評に合ってしまった
こともあったようです。

ちなみに薬品を加えて

色を変えていたようですが、

もともと

色は特徴であって、
品質の基準ではないので、

ばかげたことな上に

人の健康を害する恐れのあるものを
加えるなんて
まったく話になりません。


高価な食材に起こる

偽物販売の害は
本当にがんばっている生産者を
つぶしてしまう恐れもあります。


イタリアには

ハム、酢、ワインなども
伝統を守りながら
生産を続けている
規模の小さな生産者が
たくさんいます。

いくら法律を作っても

最後は
生産者にかかっている
といえるでしょう。



もし幸運にも

購入の際にオイルの
味見ができるなら、

まず

香りを感じてみましょう。

オリーブそのものの香りがするか

がポイントです。

実際、オリーブの実の生ジュースですので

オリーブの香りがしなくては
なんの生ジュースなのでしょうか。


味見の際、

後味に

苦み

その後
辛みを
少しでも感じられるか,
確認しましょう。

強さに差はあっても

本物のエキストラヴァージンオリーブオイルには
欠かせないものです。

この苦みと辛み

成分にオレウロペイン、オレオカンタールによるもので、
消炎効果や酸化防止効果があるといわれています。




4.注意点



エクストラバージンオリーブオイルにも

欠点や注意点はあります。 

主にバクテリア、カビの製造過程での発生。


エクストラバージンオリーブオイル生産では

枝にまだ残っている果実を

収穫しなくてはなりません。


地面に落ちてしまった果実は汚れにより

香りや味に影響を与えてしまうからです。


また、貯蔵にも気を配らなくてはいけません。 


湿気の多いい所にたくさんの収穫した果実を貯蔵すると

オリーブの実にカビの匂いが付いてしまいます。


生産は27℃以下の環境で行われ、

金属性の入れ物に長い間入れておくと

せっかくのオリーブの果実の香りが

きゅうりの香りがしてしまうといいます。

時間との闘いですね。


ここまでは生産者の仕事ですが、


保存の仕方も大切で

一度瓶を開封したら、


開けっ放しにして

空気に触れた状態で放置すると

せっかくのオイルが酸化してしまいます。

香りが損なわれます。


しっかり蓋を締めましょう。

もったいないですものね。


これは消費者できる

注意点です。




5.まとめ



ここでは 
エクストラバージンオイル 
イタリア産をまとめてみましたが、

オリーブオイルは
エクストラバージンでないと
食べないほうがいいといっているわけでは
ありません。

用途にあわせて、
エキストラヴァージンや
そうでないものを上手く使い分けると
とても良いとおもいます。


重要なのは
製品の成分を確認して、

自分が何を口にしているのか
知ったうえで使うことだとおもいます。


オリーブオイルに限らず
ラベルを確認するのが
癖になるくらいになると
面倒くささもなくなっていいと
思います。


イタリア旅行の際には

訪問先の地域の
エキストラヴァージンオリーブオイルを
試してみてください。

きっとその土地の郷土料理に

ぴったりなオイルを味わえると
思います。😊


長くなりました。



Arrivederci!

同じく オリーブオイルについてですが、 こちらは個人的な好みからの紹介です。↓
オリーブオイル一つだけえらぶなら?
参考資料

イタリア貿易促進機構の情報。
本:”EXTRAVERGINE manuale per conoscere l'olio di oliva"
        Slow Food Editore






アラブ系の航空会社はちょうど中間地点の乗り換えで

休憩できるのでグーです。↓ 飛行機も新しいし。。。
にほんブログ村 グルメブログへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿